ウィーンの路面電車新線

▼ウィーンの路面電車Gewerbepark Stdlau~Süßenbrunner Straße(2015年8月撮影)

2013年10月、ウィーンの路面電車26系統がKagraner Platz~Hausfeld Straße間4.6km延伸されました。これは地下鉄U2号線延伸に伴うフィーダーサービス向上のためですが、途中Gewerbepark Stdlau停留所の前後区間が既存高速道路と鉄道を乗り越えるため専用高架軌道となりました。そしてGewerbepark Stdlau停留所はウィーンの路面電車では唯一の島式ホームとなりました。他の停留所はすべて上下線それぞれの歩道側にホームがある対面式ですが、Gewerbepark Stdlau停留所は高架区間のため、コスト削減を図る目的からホームを1本に纏められる島式ホームが採用されたものと思われます。
ところで、ウィーンをはじめ欧州の多くの都市の路面電車車両は片面(歩道側)にしか乗降扉がありません。運転台も前部に1か所のみです(つまり、バスと同じ)。これは、終着駅がループ線になっており、編成ごと180度方向転換するためです。

この結果、島式ホームでは乗降扉がホームと反対側に来てしまい、乗り降りできません。そのため、ウィーン市交通局は、Gewerbepark Stdlau停留所の前後で2回、上下線を平面交差させて入れ替えるというユニークな解決策を採りました。
現地を初めて見たときは発想の大胆さに驚きましたが、よく考えてみれば通常でも複線路線が2方向に分枝するときは必ず1か所上下線の平面交差が発生するので、Gewerbepark Stdlau停留所の平面交差もさほど特異な事例というわけではないのかもしれません。(2015年4月)




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